川下りをせずにライン川を楽しむ

リューデスハイムは、“父なる川”ライン川東岸にあるドイツワイン醸造の小さな町。正式には「リューデスハイム・アム・ライン: Rüdesheim am Rhein」といい、ドイツの世界遺産「ライン渓谷中流上部」の一部を担っている。

Rüdesheim am Rhein

 

External Link>>ドイツ観光局:ライン渓谷中流上部 

リューデスハイムリューデスハイムは小さな町であるにもかかわらず、世界中の観光客が訪れるほど人気。「ラインの真珠」とも呼ばれるほどで、ライン川と葡萄畑が織りなす景観美はいうに及ばず、「つぐみ横丁というドイツワインを楽しめる酒場で一杯ひっかけたい!」「ライン川下りをして古城を眺めたい」という欲張りな願望も叶えてくれるのだ。

つぐみ横丁

つぐみ横丁

ライン川クルーズの注意点

中でもお決まりの楽しみ方は、ライン川下りであろう。船のデッキに出てビールやワインを片手に葡萄畑と古城を見るリバークルーズは外せない観光だ。ほろ酔いでうっとり。誰もが憧れる。
しかし、これは初夏から初秋までの話。寒い日のリバークルーズはデッキに出る人などいないだろうし、葡萄は4月末から芽吹き、10月後半の紅葉をもって終わるから、それ以外は禿山を眺めて寒風吹きすさぶ中でのクルーズになる。古城を窓ガラス越しに楽しめればいいわ、という人はいつにてもリバークルーズをオススメするが、「こんなはずでは…」ということのないようにしたい。

さて、私は4月後半にリューデスハイムを訪れたことがある。最初はライン川下りを考えていたのだが、そのときの平均気温やら葡萄の生育具合などをサイトで調べた。どう考えても、ベストとは言いがたかった。
なにより、「ロマンティック・ライン」と呼ばれるハイライト区間、マインツ~コブレンツ間のクルーズをと調べてみると、自分の持ち時間からは不可能であった。

追記)川を下るよりも、上るほうが時間がかかる。川は南から北へと流れているので、北から南へ逆行する船のほうが所要時間がかかる。

ゴンドラに乗って葡萄畑とライン川のパノラマを目に焼き付けて

リューデスハイムお金や時間、時期などの都合で川下りを諦めているならば、もっとお手軽でいいとこどりの観光がある。
ゴンドラから葡萄畑とライン川を見渡すコース! 川下りが下から上を見上げるならば、こちらは丘から下を見下ろすというもの。視界がパァーッと開け、日頃のうっぷんが飛ぶような清々しさを味わえる。

リューデスハイムから出ているゴンドラ(ザイルバーン)に乗って空から葡萄畑をまたぐと、見晴らしのいい丘に到着。ニーダヴァルト展望台だ。
眼下にはライン川と斜面いっぱいに広がる葡萄畑。天気のいい日の眺めは最高。

リューデスハイム

ゴンドラのスタート時間は9:30。ハイシーズンの夏は大変にぎわう場所なので、並ばずに乗るには朝がオススメ。
登りだけなら5ユーロ。往復だと7ユーロ。(2014年当時)
そのほか、いろいろパターンはあるが、「ロマンチックコース」というのもあり、一度登って、そこから山沿いに隣町へと軽いハイキングをし、リフトに乗って丘を下り、船でライン川を下って再びリューデスハイムに戻るという満喫コース。いいとこどりというやつだ。(詳細は下段へ)

とにかく、ゴンドラの上から素晴らしい眺めを満喫していただきたい。
写真は4月後半の新緑のシーズンで、茂った葡萄畑ではなかったものの、それでも、息をのむような眺め。仕事で疲れ切った心が一気にスカッと晴れ渡った。

ドイツ統一の記念碑がリューデスハイムの丘に建つ

ニーダヴァルトゲルマニアの女神像ゲルマニアの女神像

実はこのゲルマニアの女神像、普仏戦争後のドイツ帝国の誕生に際し、全ドイツ人の統一を記念して建てられた。
台座のレリーフには初代皇帝のヴィルヘルムI世の騎馬姿やビスマルクが描かれている。
高さ10.5mもあり、神々しい。今まさに冠を天に掲げたような躍動感。左手にあるのは皇帝の剣。冠は皇帝の冠だ。

ゲルマニアの女神像ゲルマニアの女神像

建設にあたっては、1871年9月16日にヴィルヘルムI世が最初の石をこの地に置き、記念碑制作のために彫刻家ヨハネス・シリング (Johannes Schilling)、建築家カール・ワイスバッハ (Karl Weisbach) が選ばれた。

なんと美しい女神像なのだろう。
私の中では、もっとも美しい部類に入るほどだったが、ドレズデン出身の彫刻家のヨハネス・シリングを調べてみると、ほとんど忘れ去られている人とあり、悲しくなった。これほどの傑作も、第二次世界大戦でのドイツ帝国の行いから、このモニュメントを称えることができなかくなったためか。そうだとすれば、惜しくてたまらない。

葡萄畑をハイキングしながらライン川を眺める

丘の上からライン川を眺め、葡萄畑をのんびり歩く。葡萄畑に萌える私としては、リューデスハイムを宿泊地に選んだ理由の第一がそれだった。

リューデスハイムリューデスハイム

見ての通り、一度ゴンドラなどで登ってしまえば、あとはあぜ道を歩くだけ。近くの民家に迷い込んでも、本当にかわいらしいお家や手入れの行き届いたお庭など、地元の方々の生活が垣間見ることができて実に楽しい。

下記はリューデスハイムのハイキングルートマップ。ショートハイクから、本格的なものまである。
ワイン好き、葡萄畑に萌える人、自然が大好きな人にはぴったり。
葡萄に葉っぱがあるのは5~10月、たわわに実った姿を見たいなら8月。収穫時期を狙うなら9月で、まさに最高潮のにぎわい。周辺でワイン祭りなども催されるので、時期を見て何をチョイスするか決めるといい。

External Link>>ハイキングルートマップ

時系列の旅行記は下記サイトへ

グルメ、ホテルなどの情報もあり>> 4travel

割と近くにシャガールのステンドグラスで有名な教会がマインツにある。リューデスハイムを訪れたのなら、ぜひとも下記のザンクト・シュテファン教会に訪れることをオススメする。

>>ザンクト・シュテファン教会 シャガールのステンドグラスに直線はなかった

>>リューデスハイムはジャーマンブランデー発祥の地

葡萄畑つながりで…
>>【スイス】ラヴォー地区:世界遺産の葡萄畑